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コンサルタント

コンサルタントの仕事内容・役割・必要な能力は?

  • ビジネストランスフォーメーション部門 伊藤麻由子
  • ビジネストランスフォーメーション部門
    サービスマーケティング事業部
    牧野孝洋
  • CXトランスフォーメーション部門
    デジタルコンサルティング事業部
    小河畑圭史
  • CXトランスフォーメーション部門
    CX/UXデザイン事業部
    堀田裕介
※所属・役職は2021年6月時点のものです。

コロナ禍をきっかけにして、多くの企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みが加速しています。DXとは、デジタル技術を活用して、人々の生活や企業の組織、業務、ビジネスモデルが良くなるように変革することをいいます。

企業がDXに取り組むにあたっては、デジタルに詳しいコンサルタントの協力が欠かせません。電通デジタルのコンサルタントは、さまざまな業界の企業へ、マーケティング高度化、サービス開発、システム導入等に関するコンサルティングを行っています。

この記事では、最前線で活躍する中堅から新人のコンサルタント4人に集まってもらい、電通デジタルのコンサルティング業務の仕事内容、役割、必要な能力について聞きました。

コンサルタントとしての仕事内容を教えてください。

伊藤

自動車会社を担当する部署に属していて、おもに関連会社のDX推進をコンサルティングしています。

電通デジタルというと、ITを切り口にクライアント企業のマーケティングやビジネスに関わるコンサルテーションを提供するマーケティングITコンサルティングのイメージが強いと思います。私自身は、クライアント企業のビジネスをサポートするため、高い専門知識を用いて企業が抱えている課題を分析し、事業戦略などを考えるビジネスコンサルティングに多く携わってきました。

電通デジタルが受注する案件では、電通国際情報サービス(ISID)のようなシステム開発に強い会社や、同じ電通デジタルのデータ/テクノロジー領域、外部のSIer(システムインテグレーターの略でエスアイアーと読む。システム開発全般を請け負う企業)と一緒にプロジェクトを担当することもあります。その際は、コンサルタントでなく、プロジェクトマネージャー(PM)やプロジェクトマネジメントオフィス(PMO)の立ち位置で入ることも多いです。

牧野

大手通信会社の案件で、事業成果(売り上げやサービス利用数など)や消費者行動データの見える化により、企業のマーケティング効果を最大限に高めるべくコンサルティングを行っています。

小河畑

インバウンド関連の法人の案件で、DMP(さまざまなデータを一元管理し、分析/活用するツール)の保守・運用、データを収集する計測タグ設置、CMP(Consent Management Platform:同意管理プラットフォーム)の導入、データドリブン(データ分析によってビジネスの意思決定や課題解決を行うこと)などのコンサルティングを担当しています。

基本はITコンサルタントという立ち位置ですが、同じ案件の中で広告商品を扱うこともあり、その場合はビジネスコンサルタント的な役割も担います。

堀田

製薬会社の医療従事者向けWebサイトの構造設計や情報設計を担当しています。他に、通信会社が開発しているECサイトのユーザーテストや、たばこ会社のブランドサイト設計などのプロジェクトにも参加しています。

伊藤麻由子

2012年、電通イーマーケティングワン(電通デジタルの前身)に新卒入社。現在はおもに自動車会社のDX推進に関するコンサルティングを担当している。

多種多様な人材が豊富にいて、自由な社風

みなさん、就職活動の時点ではコンサルタント志望ではなかったそうですね。電通デジタルに応募した動機は何だったのでしょうか?

堀田

大学時代はフリーペーパーを作っていて、どちらかと言えばアナログ派でした。就活の際にデジタルの可能性の大きさに気づいてデジタル業界に注目し、また、どうせならいろいろな業界に接する仕事がしたいと思って広告会社も選択肢に入れました。デジタル業界+広告会社だったら電通デジタルしかないな、という感じで決めました。

小河畑

正直に言うと、「〇〇業界で働きたい」といった明確な希望があまりなくて……。漠然と今後の市場規模と成長率を考えたら、デジタル関係の会社に行くのが一番いいだろうと。

電通デジタルに入社した決め手は、デジタルマーケティングの幅広い領域に対応していること。もうひとつは、先輩から、多種多様な人材が豊富にいて、自由な社風だと聞き、とても魅力を感じました。

伊藤

大学で社会調査士(社会調査の基礎能力を有する専門家)という資格を取得しました。ゼミでも社会調査から世の中のインサイトを読み解く研究をしていたので、その延長でマーケティングに興味を持ち、電通イーマーケティングワンに入社しました。

牧野

私は広告やマーケティングに興味があったため、デジタル広告の運用を手がけるネクステッジ電通(電通デジタルの前身)に入社しました。マーケター志望だった自分がコンサルタントになるとは、まったく想像していませんでした。

牧野孝洋

2017年に新卒入社。現在は大手通信会社の案件で、データの見える化に関するプロジェクトを担当している。

課題の解決策を提示するだけでなく、解決するまで伴走する

電通デジタルのコンサルタントの特長は?

伊藤

昔、当社の八木克全さん(現・デジタルトランスフォーメーション領域担当執行役員)に、コンサルタントの定義について質問をしたことがあるんです。返ってきた答えは「クライアントの課題を見つけて、並走して、解決策を提示し、実際に解決してあげる人なんじゃないかな」でした。すごくしっくりきましたし、今でも折に触れて「そのとおりだな」と思い返します。

クライアントと一緒に課題を考えて、戦略を策定し、われわれが持っているリソースを使いながら解決するまで並走する。戦略からアイデアの実現、課題の解決までご一緒するところが、電通デジタルのコンサルタントの特長だと思っています。

小河畑

私も先輩のプロジェクトマネージャーから同じことを言われました。「クライアントに寄り添って、課題を一緒に考えよう」と。クライアントがやらないこと、やりたくないこと、しかし、ためになることを一緒に考えて、それを実施して課題を解決するのが、電通デジタルらしいコンサルタントじゃないでしょうか。

戦略策定からアイデア出し、課題解決まで並走した、電通デジタルらしい具体的なコンサルティング事例をいくつか教えてください。

伊藤

自動車会社で担当したコールセンター改善プロジェクトでは、現状をクライアントからヒアリングし、課題の構造化を行いました。課題発見に必要な指標が見える化できていないこと、改善活動に必要な体制が整っていないこと、組織で統一された評価指標が無いこと、等があがりました。そこに向けて指標の見える化、そのためのデータ整備、改善の取組に必要な体制案等をご提案し、実行しました。

牧野

通信会社の案件では、膨大な企業内データのマーケティング活用が課題となっていました。私は事業活動の進捗状況の把握・共通理解の促進によるマーケティング活動支援をめざし、データの見える化業務に取り組みました。可視化すべき指標やその定義について議論を重ね、現場で実際に活用いただけるレポートの構築に至りました。今後も引き続き、見える化したデータの活用性拡大に向け取り組んでいく予定です。

小河畑

1つ例として、観光系のクライアントで各国のデータ保護法への対応が挙げられます。クライアントは全世界に拠点を持つ会社であるため、データ取得のためにユーザーの同意が必須ですが、何をしたら良いかわからないという課題を抱えていました。そこでわれわれは、市場の動向調査と具体的な対応フローを整理し、Cookieポリシーの改定から同意ツールの導入まで行いました。今も保守・運用という立場で支援は続いています。

小河畑圭史

2019年に新卒入社。現在は、インバウンド関連の法人のコンサルティングを担当している。

新卒1年目でも、企業の上層部に提案する機会がある

コンサルタントは一般に「多忙」「大きな仕事ができる」「若いうちから企業の経営層と仕事ができる」というイメージがあります。電通デジタルのコンサルタントはどうですか?

伊藤

振り返ると、かなり年次の若いときからクライアント企業のトップに近い経営層と相対する機会は多かったです。

また、多忙は多忙です(笑)。とはいえ、コンサルティングファームの働き方として一般的にイメージされるような激務ではありません。電通デジタルでは、過重労働は厳しく禁止されていますし、労務管理や健康管理を行う部署がきちんと管理・指導をしています。忙しさに関しては、あまり心配しなくていいかなと思います。

牧野

コンサルタントになる前は、スキルセットがある人がプロフェッショナルとして提案する仕事だとイメージしていました。

自分がコンサルタントになって気づいたのは、仕事をしながら成長していける職だということ。案件ごとに、丁寧に調べて、学んで、その都度、何らかのスキルや経験を身につけていける仕事です。

小河畑

クライアントの事業の根幹を成す仕事に携わる機会が多く、イメージどおり、大きな仕事ができるという印象はあります。

専門性が求められる職業なので、とにかく新たな知識を学ぶことに必死ではありますが、ストレッチ(高めの目標を設定し、それに挑むことで成長を促進すること)しているなという実感も強くあって、充実感はあります。

堀田

私のような新卒1年目でも、企業の部長クラスの方に提案したり、意見交換したりする機会があるので、権限を持った方と若いうちから仕事ができるのは本当なんだなと思いました。

堀田裕介

2020年に新卒入社。現在は、製薬会社のWebサイトリニューアルなどを担当している。

研修や資格取得は全面的にバックアップしてくれる

コンサルタントとして成長するための社内環境は整っていますか?

小河畑

自己研鑽のための研修や資格取得には、手厚い支援をいただいていると感じます。

伊藤

たしかに資格取得のバックアップはかなり手厚いですよね。私は4年前にPMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)という、プロジェクトマネジメントに関する国際資格を取りました。その研修費や受験費用、資格更新の際の費用はかなり高額なのですが、全部会社に負担してもらいました。

今は、国家資格である中小企業診断士の資格を取るために勉強していますが、これも、上司が申請を通してくれました。

現在や将来の業務に必要な資格や研修であるなら、申請すればこころよく承認してくれるので、自分で勉強する人にとっては、成長できる環境は整っていると思っています。

企業視点と生活者視点、両方からベストな解決策を導き出せるか

コンサルタントに必要な能力は何ですか?

堀田

クライアント目線であること。それを踏まえて、クライアントの顧客である生活者を意識した提案を行う力が求められていると思います。

伊藤

私からは2点あります。1つ目は、クライアントの事業の全体像をきちんと把握する力。2つ目は、真の課題を把握して、構造整理したうえで、ベストな提案を導き出す力です。

牧野

コンサルタントは、どういう立場でプロジェクトに携わるかによって、役割が変わります。その時々の立場や関係性を踏まえつつ、つねに最適な解決策を提示するためには、微妙なバランス感覚が必要になることがあります。

小河畑

クライアント企業の課題解決はもちろん重要ですが、最終ゴールは商品やサービスを受け取る生活者なので、生活者視点で物事を捉える力も、大事かなと感じています。

最後に、これからの目標や挑戦したいことを教えてください。

伊藤

デジタル領域でのコンサルティングであっても、経営側の視点に立って課題を把握し、整理して、適切な解決策を提案し、最後まで伴走できるコンサルタントになりたいですね。

牧野

専門家として示せる得意分野を確立したいと思っています。今はクラウドサービスやVR(Virtual Reality〔仮想現実〕の略。コンピュータで作った仮想空間を現実のように体感させる技術のこと)など新しいテクノロジーに触れながら、自分の興味を広げている最中ですが、今後経験していくさまざまなコンサルティング活動を通じて、何らかの第一人者となれるような仕事に携われたら嬉しいです。

小河畑

自分の対応できる領域を広げていくことと、もうひとつ、これは個人的に将来挑戦したいことなのですが、行政手続きの改善です。最近、引っ越ししたときの行政手続きが本当に面倒で、煩わしくて、とにかく大変でした。それをどうにか、われわれが持っているソリューションやスキルで改革するお手伝いができないだろうか、そんなことを考えたりもしています。

堀田

入社2年目なので、まだまだ先のことですが、プロジェクトマネージャーになりたいです。新卒研修のときの講師だった先輩社員が、『キングダム』の百人将、千人将を引き合いに話をして、プロジェクトマネジメントの説明をしていて、妙に腑に落ちた記憶があります。まだ伍兵(最下級の兵)に過ぎませんが、いつかは将になることを目指して、日々精進していきたいです。