エンジニア
最先端のデジタルマーケティングを支えるエンジニアたち

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事業戦略室
開発部 関本裕 -
データ/テクノロジーソリューション部門
デジタルエクスペリエンス/コマース事業部 三浦圭裕 -
データ/テクノロジーストラテジー部門
デジタルインテグレーション事業部 森本貴英
コンサルティング、開発、実装、実行など、デジタルマーケティングのあらゆる分野に特化した総合マーケティングエージェンシーである電通デジタルには、さまざまな種類のエンジニアが働いています。
マーケティングデータや広告データを使って、事業価値を生み出すプロダクト開発。
コンピューターシステムやビジネスアプリケーションを開発・販売する会社であるツールベンダーと協力し、クライアント企業の事業価値を高めるシステムやアプリケーションの導入、運用のサポート。
ユーザーにとって使いやすいWebサイトやWebアプリケーション、ECサイトの構築、クライアント企業への提供。
これらの仕事にはすべて、エンジニアの力が欠かせません。
電通デジタルを陰で支えるエンジニアの仕事内容、必要な能力、就業環境について、3人のエンジニアに聞きました。
自社開発と受託開発を支えるエンジニアの仕事
現在の業務内容、開発環境を教えてください。

事業戦略室開発部でバックエンドエンジニア(サーバやデータベースなど、一般ユーザーの目には触れない部分の開発を担当するエンジニア)として、広告運用業務に関連する社内システムのプロダクト開発や、広告配信データなどを取り扱うデータパイプラインの構築を担当しています。
現在の主な開発業務としては、GolangでgRPC(Google製のPRCフレームワーク)を使ったAPIの開発を行っています。また、Airflow(ワークフローエンジン)を用いた自社内の広告配信データを整形、それらをデータレイクに流し込むためのDAG(プログラムの待ち合わせや分岐などを含めた複雑な順序実行を実現するためのもの)の実装などを行なっています。整形するデータは最終的にAPI経由でフロントに表示されるものなので、フロントエンドエンジニアと密にコミュニケーションを取ることも多々あります。
私が所属する開発部は、内製の開発組織です。業務内容は多岐にわたり、要求整理から要件定義、設計、実装/単体テスト、リリース、運用、ユーザーサポートまで、全工程に関わっています。そのため業務イメージとしては、一般的に「Web系」と呼ばれる企業と大差はないかと思います。開発を担うプロダクトの一例として、デジタル広告の運用業務全般の各種自動化・最適化を実現する社内向けプラットフォームが挙げられます。
<事業戦略室開発部の開発環境>
- ◆言語:Golang(Backend)、 Python(Backend)、TypeScript(Frontend)
- ◆フレームワーク:gRPC、Apache Airflow、React
- ◆インフラ環境:AWS、GCP
- ◆データベース:Amazon Aurora(PostgreSQL/MySQL)、Amazon Redshift、DynamoDB 、Google BigQuery
- ◆CI/CD:GitHub Actions、AWS CodePipeline/CodeBuild
- ◆プロジェクト管理:JIRA
- ◆バージョン管理システム:GitHub
- ◆支給マシン:開発者向けスペックのMacBook Proを支給
- ◆開発手法:スクラムを中心としたアジャイル開発
- ◆開発内容タイプ:自社製品/自社システム

デジタルインテグレーション事業部で、ベンダーと協力しながら、CDP(Customer Data Platform)の構築から運用・保守に携わっています。担当するクライアントは幅広く、自動車メーカー、クレジットカード会社、医療品メーカー、医薬品、アパレル業界などさまざまです。
メインで使う言語はSQLです。データの抽出や加工を行っています。また、ジョブ作成の際はPythonを使用したり、タグでのWebログ計測の際にJavaScriptを使います。Treasure Data、GCP(Google Cloud Platform)、AWS(Amazonウェブサービス)などのサービスを使いながら、開発を進めています。
システムを開発して納品するだけではなく、どうやってお客様のマーケティングに活かすかまで考えることを業務として行っております。MA(マーケティングオートメーション)ツールと連携し、メール配信・アプリプッシュ通知の施策を考えたり、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールでデータの可視化を行ったりと、やり方はさまざまあります。
<デジタルインテグレーション事業部の
開発環境>
- ◆言語:SQL、Python、JavaScript
- ◆環境:Treasure Data、GCP(Google Cloud Platform)、AWS
- ◆データベース:PostgreSQL
- ◆プロジェクト管理:Backlog
- ◆支給マシン:ThinkPadを標準で配布
- ◆開発内容タイプ:B2B B2C

デジタルインテグレーション事業部で、ベンダーと協力しながら、CDP(Customer Dataデジタルエクスペリエンス/コマース事業部で、クライアントに向けて、Webサイトの構築およびEコマースのシステムを構築、提供しています。
基本的に、デジタルエクスペリエンス/コマース事業部では開発を行わず、開発会社に委託しています。ですので、必要とされる基本的な知識/技術は、Webサイトの構築に関する知識、ITインフラの知識、あとはHTMLやCSS、JavaScriptといったWebサイトに関連する言語の知識です。
現在担当している業務は、Webディレクションが中心です。クライアントからどういったWebサイトを構築したいのかを聞き取り、Webサイト構築の方向性や、技術的な提案をしつつ開発。テストを実施したのちリリースします。リリース後の運用・保守・追加開発も継続して行っています。

三浦圭裕
2018年新卒入社。Webサイトの構築およびEコマースのシステムを構築する、Web制作のディレクション業務に従事している。
「多種多様なデータが取得できる。広告っておもしろい」
就活時、電通デジタルに興味を持ったきっかけ、入社を決断した決め手を教えてください。

大学時代には、複数の会社で技術系アルバイトや長期インターンをしました。中でも、大手インターネット広告代理店で、データサイエンティスト/Webエンジニアとして2年間インターンをした経験が、今に直接つながっています。
広告データの分析、DMP(Data Management Platform)の改修サポート業務を通じて広告に関わるさまざまなデータに触れた結果、「デジタル広告って、こんなに多種多様なデータが取得できるんだな。おもしろい!」と思いました。
就活では、エンジニアをやりたいし、広告領域にも携わりたいという思いが強かったので、その両方で力を発揮できそうな会社として、入社を決めました。

私が所属していた情報系学部大学院では、先輩や同級生の多くがSIer(System Integratorの略で、エスアイアーと読む)に就職していて、研究室の雰囲気も就職先は当然SIerでしょという感じでした。ただ、SIerは特定業界でずっと同じソリューションを開発していく、変化の少ない仕事という印象を持っており、私自身は強い興味を持てずにいました。
ひとつのことをずっとやり続けるというのが苦手という性格なので、就活ではさまざまな業界に携われるコンサルティング業を中心に幅広く情報収集していました。その過程で、デジタルマーケティングやITコンサルティングを手がけている会社として、電通デジタルの存在を知りました。
デジタルマーケティングはまったく未知の領域でしたが、業務の幅が広いのが魅力でした。また、面接した際に個性的な人が多かったのも、入社を決めたポイントです。

私は文系学部卒です。大学生のときに2年間、インターンで訪問販売や店舗販売のB2C営業をしていました。そのときに営業だと商品を届けられる人の数の限界を感じ、欲しいと思ったタイミングですぐにその人に商品を届けられるマーケティングに興味を持ちました。
就活はデジタルマーケティング領域中心で活動し、その中で、入社してすぐにデジタルマーケティングに携われて、ナショナルクライアントのような大きな会社に関わる機会が多そうな電通デジタルに決めました。
エンジニアを希望したのは、デジタルマーケティングに関わるのなら、まずは技術面に精通していることが絶対条件だろうと思ったのが、大きな理由です。

森本貴英
2019年新卒入社。ベンダーと協力しながら、CDP(Customer Data Platform)の構築・運用・保守に携わっている。
手厚い資格取得サポート。受講料、受験料は全額会社負担
電通デジタルには、エンジニアとして成長するための環境は整っていますか?

資格取得支援は充実しています。会社指定の資格のほかにも、必要な資格だと申請すれば、挑戦させてもらえることが多いです。認められれば、受講料や受験料は全額出してもらえます。
入社後に取得した主な資格は、ウェブ解析士、統計検定3級、GAIQ(Google アナリティクス個人認定資格)、Marketing Cloud メールスペシャリスト(Salesforce)、Treasure Data Certified Engineer、マイクロソフト オフィス スペシャリスト PowerPoint 2016、Excel 2016です。
また、部門長と同部門の同期が全員出席する集団面談が年に1回あります。キャリアプランや、もっと部門として働きやすくするためにはどうすれば良いかをざっくばらんに相談したり、会社への要望などを伝えたりする機会になっていて、若手の話を丁寧に聞いてくれます。

データ/テクノロジー領域では、文系出身者のサポートを兼ねた、専用の研修制度があります。基本情報技術者試験の研修のほか、資格取得に関する相談、勉強会など、いわゆる初期段階のサポートはけっこう手厚いです。

開発部でも、業務に関連している資格と認められれば、資金的な負担も含めて支援してくれます。そのあたりの判断はかなり柔軟です。
反面、新しい部署ということもあり、育成制度はまだこれから。大手SIerのような、きちんとカリキュラム化されたものはなく、人や状況に合わせてその都度研修を作っています。「シェルスクリプト(Linuxなどで広く使われるスクリプト言語)の経験があまりないようであれば、次の研修はそれをテーマにしましょう」という具合です。必要な技術、情報がどんどんアップデートされていく中で、状況に応じて、柔軟に研修を受けられるという点では、新卒で電通デジタルにエンジニアとして入るのは、かなりおトクかもしれません。

関本裕
2017年新卒入社。社内システムのプロダクト開発や、データパイプラインの構築を担当している。
コーディングが好き、好奇心旺盛、コミュニケーション能力
電通デジタルのエンジニアに必要な能力は何ですか?

私が所属する部署ではクライアントとお話しする機会が多いので、技術的な知識がない人に対して、わかりやすくかみ砕いて説明するコミュニケーション能力が必要です。技術的な面では、システム全体の構成(アーキテクチャ)を俯瞰して見る能力が欠かせません。

3点あると思っています。まず1つ目が、コーディングが好きということ。開発部はひたすらコードに向き合う業務で、1日1,000行書くこともあります。一概に「コード量」だけではなく、自分やチームメンバーが過去に書いた既存コードのリファクタリングなどから、「コードの質」に対して向き合う時間も多いです。そのためコードを読み書きするのが苦痛だと、開発部のエンジニアは続けられません。
2つ目は、コミュニケーション能力。社外のクライアントに日々向き合うことはないとはいえ、社内のビジネスチームやステークホルダー(プロダクトオーナー等)とは日常的にコミュニケーションが発生します。開発はチームで行いますから、データ集計のロジックやUI設計など、チーム内外の方々と綿密にコミュニケーションを取って各種要件をしっかり固めることで、安心して開発作業を進めることができます。そのため開発スキルだけに限らず、コミュニケーションという側面も非常に大切にしています。
3つ目は、好奇心旺盛であること。システム開発は、技術のはやりすたりが早いので、新しいことに興味を持ち、おもしろがり、必要な知識を進んでキャッチアップする能力も必要です。実際に部内では積極的に「モブプログラミング」に取り組んでおり、新しい言語や技術の習得、チームメンバーのスキルを参考にすることも多々あります。私自身、TypeScriptに対してあまり明るい方ではないのですが、フロントエンドエンジニアとの「モブプログラミング」を通じてフロントを実装してしまうこともあります。他にも、休日に競技プログラミングに励んだり、自作キーボードにのめり込む人、電子工作でCPUを作ってしまう人など開発部には技術好きが溢れています。

わからないことをわからないと、率直に言える能力。知ったかぶりをせず、わかるまできちんと聞く力は大事です。
私の部署には、知識も経験も豊富な先輩がたくさんいるので、「わからなかったらすぐ聞いてね」という雰囲気があります。質問しづらいとか、怒られるということはなく、優しく教えてくれる環境です。
もうひとつは、関本さんも言っていましたが、コーディングが好きということです。コードを見るのが辛いと思う人は、エンジニアとしてはやっていけないと感じます。
電通デジタルのエンジニア職にはこんな人が向いている
電通デジタルのエンジニア職に興味を持っている学生に向けてメッセージをお願いします。

プログラムを書いた経験がない人でも、情報系の学部を出ているなら、学校で学んだ知識が現場で活かせる機会はけっこう多いです。私自身も4年間、問題なくやってこられました。プログラミング未経験でも、臆せず応募してください。

わからないことだらけでも、楽しいと思って自分で調べられる人、システムの開発・運用・保守だけでなく、マーケティングにも興味がある人には、とても向いている職場です。

開発部の業務の全容を、会社説明会だけで理解してもらうのは非常に難しいので、2020年からインターンシップ制度を導入しました。インターンでは、電通デジタルや電通グループ会社向けのプロダクト開発に参加してもらいます。本年度の実施は未定ですが、昨年度のインターン参加者が体験記を書いてくれました。良い面も悪い面も率直に書かれており、開発部での雰囲気や開発の流れに興味がある方はぜひ読んでみてください。
・電通デジタルのインターンに参加してみた(2020年12月期エンジニアコース 中山さん)
・電通デジタルインターン参加記録(2020年12月期エンジニアコース 片瀬さん)
・電通デジタル就業型インターンの参加記録(2021年2月期エンジニアコース 渋谷さん)
インターンについては開催が決定次第、「電通デジタルの就活サイト」や開発部が運営するDentsu Digital Tech Blogでアナウンスする予定です。
