2022.04.14
「企業と人をつなげる本当のプロになりたい」ベストヤング賞・田中龍之介さん
2022年1月、電通デジタル初の社員個人表彰「DD BEST AWARD 2021」の受賞者が発表されました。本記事では、ベストヤング賞を受賞した田中龍之介さんに、普段の業務で心がけていることや今後の目標などを伺いました。
※所属・役職は記事公開当時のものです
アウトプットの量が圧倒的と評価
――普段の業務内容を教えてください。
クライアント企業のデジタルコミュニケーション支援を中心に、企画から実施までに携わっています。おもにソーシャルメディアを活用した施策ですが、オンオフを問わずさまざまなコミュニケーションチャネルを活用して、企業と生活者の握手を手伝うことが業務の本質です。
――今回の受賞理由はご存じですか?
受賞式で小林副社長執行役員からコメントをいただきましたが、嬉しすぎてあまり覚えてないんです(笑)。ただ、上長からの推薦理由の1つは、「アウトプットの量が圧倒的に多いこと」でした。
2020年4月に新卒で入社してから2年弱で約100本の動画を制作しました。あとは、先輩方からサポートを受けながら、戦略企画から実施までコミュニケーション全体を担当させてもらった経験が大きかったと思います。好きなことが仕事と一致しているので、ついついのめり込んでしまいますね。
――「好きなこと」とは何ですか?
人が喜んでくれることですね。自分の企画がクライアントに喜ばれ、生活者にも喜ばれるのは、最高に嬉しい。大きな仕事だからというわけではなく、日々の小さなことでも嬉しさは同じです。
――特に大きな成果を挙げた案件はありますか?
1つは、大手食品メーカーの案件で、販売促進を目的としたTwitterの対話型キャンペーンです。動画再生数がKPIでしたが、目標値の300%を超えることができました。おおもとの企画からはじまり、絵コンテ制作、静止画1枚1枚の構図にいたるまで考えた企画が、成果を出すだけでなく、多くの人に楽しんでもらえたことがたまらなくうれしかったです。
もう1つも同じ案件で、前年に先輩が手がけたキャンペーン企画を引き継いだ案件です。内心ひそかに先輩を超えることを目標にしていました。昨年とほぼ同じ予算でしたが昨年の学びを活かし、結果、流入数と動画再生数を超えることができました。
使える時間をすべて費やした
――それらの成果を挙げるために、注力したポイントは何ですか?
まずは時間。経験のない私が使えるのは、不足を補い考え抜くための時間しかありませんでした。使える時間はすべて費やして、全力で質を向上させました。
それに加え、世代的なアドバンテージを活かしました。SNSキャンペーンは若い世代の知見や経験、人脈がかなり活かせる領域です。同世代の友だちにインタビューをして、どういったことが人の心を動かすのか、インサイトを発掘することに力を入れていました。
――苦労した点、失敗した点はありますか?
知らないことがとても多いということですね。仕事の進め方に慣れていないことや、担当する商品の業界について勉強しなければならないことが常にあります。また、評価をいただくごとに新しい役割が増えて、さらに知らないことが増えていくので、知識の吸収にいつも苦労しています。
仕事の進め方では、知識不足を補うために、先輩には何度も確認をとるようにしていました。というのも、私はヘンに物分かりが良くなってしまうところがあって、それが自分の欠点だと認識しています。調子よく「分かりました!」と言ったものの、じつはきちんと理解できていなかったことがけっこうあって、以前はそれでよく失敗しました。それを避けるために、先輩に意識的に質問することを心がけています。やっぱり、質問できる力はとても大切だと思います。
――業務に際して、上司や先輩のサポートはいかがですか?
思った以上にウェルカムで、最初は驚きました。少し質問するだけで、びしっと知りたい答えをもらえるし、みんなでブレストやろうと周りを巻き込んで問題解決のヒントを掴む機会を作ってくれるなど、本当に温かい組織だと思います。私はどちらかというと遠慮がちなタイプなのですが、勇気を出して自分から一歩踏み出せば、周囲から大きなリターンが返ってくる環境です。
望めばいくらでも成長できる機会がある
――ところで、田中さんは電通アイソバー入社ですが、電通デジタル合併後(2021年7月)、環境に変化はありましたか?
確かに最初は、雰囲気や社内制度で違うところもあるので戸惑ったこともありましたが、電通デジタルは若手社員へのフォローアップの仕組みが整っていて、働きやすいなと思います。
社員が電通アイソバーからは5倍ほどに増え、業務領域も広がった分、企画提案できる幅が広がりました。また、AIやLINEなど個別の領域に特化した専門部署がたくさんあるので、特に、自分の強みを磨きたいと望む人にとっては、いくらでも成長できる機会がある会社ではないでしょうか。
同期の数も増えたので、負けたくない、切磋琢磨したい、もっと頑張らなくてはという気持ちも強くなりました。どうせやるなら1番になりたいんです。
――いい仕事をするために、普段から心がけていることは何かありますか?
クライアントと生活者をつなげるのが私たちの役割なので、そのプロであろうと心がけています。クライアントに対しては生活者代表として、生活者に対してはクライアントのメッセージの翻訳者であるという意識を持つようにしています。
また、「アイデア」が、私たちの商品であり、価値だと思うので、そこに妥協しないということも、心がけています。
――入社してから今までで成長したと感じることは何かありますか?
正直、あまりわからないです。すごい先輩を見ていると、自分のダメなところしか目につきません(笑)。ただ、すごい先輩がたくさんいて、「現状に満足してない自分」で居続けられる環境なので、すこしは成長しているのかなぁ、と思います。
普段から流行っていることの背景や理由を考えるのが習慣に
――普段、どのような形でインプットを行っていますか?
生活していて、製品やサービス、施策をすごくよく観察するようになりました。今は動画制作の仕事が中心なので、動画に関しては特に目が留まります。電車や街中、店頭など、さまざまなところで、目につくたびに企画意図を考えてしまいます。あとは、流行っていることは、なぜバズったのか、その背景や理由を考えるのが、習慣になりました。
それ以外では、インプットとは少し違うかもしれませんが、広告とは全然関係ないコミュニケーションに関しても、強い関心を持つようになりました。
具体的に仕事の参考になるということはまだ多くありませんが、アイデアを多面的に見られるようになり、先輩から言われることに関して理解度が上がったと思います。
企業と人をつなげる本当のプロになりたい
――今後の目標をお聞かせください。
1つは、クライアントから直接指名をもらうこと。プランナーというのは、クライアントのパートナーでありつつ、生活者のパートナーでもあるべきだと思っているのですが、その理想を実現するためには、まずはクライアントからの信頼を得る必要があります。だからこそ、まずは直接指名を具体的な目標にしています。
もう1つは、専門的なスキルを身につけ、クリエイティブディレクターになること。コミュニケーションプランニングからキャリアをスタートしましたが、コピーライターやデザイナーからスタートする方と比べると、具体的な専門スキルに乏しいという課題も感じています。企画や表現の幅を広げるために、外部コンペに参加したり、美大への社会人編入なども検討しています。
ただ、クリエイティブディレクターになるのが最終的な目標というわけでもありません。仕事では常に、人を喜ばせ、企業と人をつなげる本当のプロになりたい、という気持ちが根幹にあります。企業と人との関係構築を手伝い、長くwin-winな関係性を作ることが最終的な目的であり、やり続けたいことです。
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