電通デジタル
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アート・デザインの力で、新しい顧客体験や企業の課題解決につながるビジュアルデザイン・プランニングを実践する

  • ブランドエクスペリエンスクリエイティブ部門
    ブランデッドダイレクト第1事業部
    第1グループ
    (2020年4月新卒入社)
    小池ひかり
  • トランスフォーメーション部門
    トランスフォーメーション事業部
    第5グループ
    (2022年4月新卒入社)
    猿渡千怜
※所属は2024年4月時点のものです。

デザインの力で生活者とクライアント企業の接点となる世界観を創り出し、いかに成果につなげていくか。そのミッションを担うのが「アート/デザイン」コースのクリエイターたちです。

今回は、顧客体験やブランドイメージの向上を実現する広告やアプリ、Webサイトなどの制作、サービス・プロダクトの開発において、プランニングやアートディレクション、ビジュアルデザインを実践する「アート/デザイン」コースの2人が登場します。

学生時代からアート・デザインを専攻し、そのスキルを活かす場として電通デジタルをなぜ選んだのか。入社の決め手や具体的な仕事内容、印象に残っているプロジェクト、今後の展望や学生のみなさんへのアドバイスなどについて語ってもらいました。

企業のビジネス変革にも携われるデザイナーを目指す

学生時代の専攻を踏まえ、電通デジタルへの志望動機、入社した決め手について教えてください。

小池

学生時代は美術大学でデザインを専攻し、将来はものづくりの仕事に携わりたい、ものづくりの取り組みを世に広めたいと漠然とした思いを持っていました。その観点から、今後はデジタル広告でのデザイン力やブランディングのスキルがマストになっていくだろうと考え、たまたまYouTubeで見た電通デジタルのクリエイターが制作した広告に魅せられたことが契機となりました。

選考段階で、そのデジタル広告を企画したクリエイターのほか、個性的でおもしろい方々にたくさんお会いして、こういう人たちと一緒に働きたい、刺激を受けながら学んでいきたいと強く思ったのが入社の決め手となりました。

猿渡

私も美術大学でデザインについて学ぶ中、就職先としてはただかっこいいデザインを生み出すだけではなく、企業の事業課題に合わせて、デザインの力で魅力的な体験を生み出し、成果へとつなげていくまで一気通貫で携わりたい。デザイナーとして上流からビジネスの変革に関わる仕事をしたいという気持ちが強くありました。

広告会社やコンサルタント会社など幅広く就活を進める中で、電通デジタルに魅力を感じた最大の理由は、デザインが持つ力に理解があることと、完全な分業体制ではなく、デザイナーも企画から関われるチャンスがあることでした。

企業のWebサービスやアプリにおけるUI/UXの専門家だけに留まりたくないという気持ちもあり、自分がやりたいことを伝えるポートフォリオの制作も意識し、幅広く仕事に携わるならば「電通デジタルしかない」と入社を決意しました。

小池ひかり

2020年4月新卒入社。アートディレクター・プランナーとして、webCMやキャンペーンなどのプランニングからデザイン制作まで携わっている

入社後に感じたギャップがあれば教えてください。

小池

私が入社した時は1年半くらい、バナー広告やLP(ランディングページ:サイト訪問者が最初に着地するページ)の制作、数字の分析を踏まえた改善施策など、デジタル広告の知識、業務を徹底的に学びました。

入社前に思い描いていた仕事内容とは違いましたが、できないことをできるようになろうとがむしゃらに取り組む中でわかったことは、バナーやLPは顧客を獲得する入口であり、最後に背中を押す大事な領域でもあるということでした。

最初に感じた小さなギャップはポジティブなものへと変わり、大前提となるスキルをしっかり学んだことは、今の業務にも活きています。

猿渡

ポジティブなギャップとして、新卒社員として下積み期間を覚悟していたのですが、トレーナーやアートディレクターと一緒に案件に入って、指導を受けながらデザインに携わる機会が多いのはうれしい発見でした。

猿渡千怜

2022年4月新卒入社。ビジュアルデザインを軸としながら表現媒体にとらわれない課題解決に取り組むデザイナーとして活躍している

CMのプランニングからグラフィックデザインまで手掛ける

部門のミッション、自身の業務内容を教えてください。

小池

私が所属するブランドエクスペリエンスクリエイティブ部門は、アイデアの力で新たなエクスペリエンス(顧客体験)を創出し、クライアント企業の事業に貢献していくことをミッションに業務に取り組んでいます。

フィールドもWebCMやSNS、動画などのデジタル広告に限定することなく、企業の課題に合わせてマス広告やリアルイベントを企画することもあり、携わる領域は多岐にわたります。

私の業務は大きく2つ、アートディレクターとプランナーになります。プランナーの役割は、クライアント企業から新しい製品やサービスの説明、目指す顧客体験などをヒアリングした上で、媒体や広告展開の企画提案を行います。

企画が固まると、より魅力あるビジュアルを考えるアートディレクターの仕事になり、様々なインプットを通して、デザイン・ビジュアル案を創出し、まとめた資料をクライアント企業に提案します。

その後の実際のキャンペーンのロゴや広告に採用するキャラクターを含めたグラフィックデザインを自分の手で制作するプロセスにも携わっています。

猿渡

トランスフォーメーション部門は、クライアント企業のビジネスモデルの変革(トランスフォーメーション)を一気通貫で支援する部門になります。

その中で私たちデザイナーやアートディレクターが従事することが多い分野の一つが、新規事業やサービス立ち上げに際してのブランドアイデンティティ構築に関わる仕事です。ロゴ制作からブランドに合わせたカラーの設定、写真などのビジュアル制作まで、何もない「0」の状態から「1」を作りだすことが求められます。

新規事業立ち上げ以外のサービスやプロダクトの改善に際しても、リニューアルの方向性や表現の検討など、ブランディングに携わることが多い仕事になります。

制作を進めるうえでのチーム構成や制作環境、プロセスについて教えてください。

猿渡

案件にもよりますが、ビジネスモデルの変革を担うディレクター、プランナーを中心にサービスの案出しをし、確定すると、コピーライターとアートディレクターが入り、サービスに関するロゴの提案・設計を行います。UI/UXデザイン、アプリ設計の場合は、専門チームと共にアプリの顧客体験設計などを行います。システム開発のチームがジョインしたり、新規事業開発の専門ユニットなど違う領域の人と組むことが多いですね。

私自身はデザイナーとしてアートディレクターとチームに入り、最初のサービスの案出しや、顧客体験設計に際してのユーザーインタビューやクライアント企業とのワークショップを通じた方向性や表現方法の検討など、幅広く関わるケースもあります。

小池

基本的なチーム構成の1つとして、電通と一緒に進める案件があります。両社で意見を出し合いながら、一気通貫したコミュニケーションを構築できるよう、連携しながら進めていくのが特徴です。

その他、最初の入口となる電通の営業担当者、商材に適した配信メディアの戦略を担うアカウントプランナー(AP)、配信後のレポーティングを担うデータサイエンティストなど様々なメンバーと仕事をしています。

直接、電通デジタルに依頼をいただく案件では、APと連携し電通デジタルのクリエイティブのメンバーで企画を決定し、制作会社のアサイン・依頼をし、ビジュアルの方向性を伝えつつ共に作り上げていくイメージです。

先輩社員から学びを得て企画力、提案力、デザイン力が向上

自身が関わったプロジェクトで印象的なものを教えてください。

小池

ちょっとミーハーな話ではありますが(笑)、飲料メーカーの案件でビジュアルを基点にアサインしたいタレントを含めた企画を提案し、実際に撮影現場でそのタレントの方とご一緒したのはうれしかったですね。

その後も、同じクライアント企業から、消費者とのエンゲージメントを高めるような広告制作の依頼をいただき「思わず見てしまうような広告」を目標に、ワクワクしながら企画を進めている段階です。

もう一つは新卒から携わっているクレジットカード会社の案件です。当初はバナー制作の依頼だったのですが、求める成果につなげていく上で、ただの決済カードではない魅力ある顧客体験にフォーカスした発信をしたいと自主提案をしたところ、その姿勢や提案内容を評価いただき、今につながっています。

どちらも、仕事の楽しさややりがいを感じた印象的な案件として心に残っています。

猿渡

入社1年目の秋ぐらいに担当したショッピングセンターの案件が印象に残っています。新しいサードプレイスの創造を目指すという企画で、保護犬や保護猫と触れ合えるシェアスペースのロゴ制作を先輩のアートディレクターと共に担当しました。

その際にロゴと共に目を引くアイコンとしてキャラクターを自主的に創作し、一緒に提案したところ、店舗で採用していただくことになりました。期間限定の実証実験型の店舗ではありましたが、自分が作ったキャラクターを大きく掲げてもらい、店舗のスタッフさんやお客様からの反響をいただけたのはうれしかったです。

他にも、業務ではありませんが、2023年3月に、会社の先輩と社会課題解決をテーマとするグローバルデザインコンペに参加し、賞をいただいたのもいい経験になりました。今後も仕事以外のチャレンジにも積極的に取り組んでいきたいと考えています。

業務を通じて得られたスキル、成長した点についてはいかがですか。

小池

1つ目が企画力です。最初は100案企画を出しても全部ボツということが日常茶飯事でした。次第に「これ、いいね!」と言ってもらえることが増えてきて、プレゼン資料に取り入れてもらえてクライアント企業にプレゼンするチャンスを得る。もまれながら少しずつ企画力が向上してきた実感を得ています。

2つ目が提案力で、前提として若手でも案件を任せてもらえる機会が多いことが挙げられます。任されるプレッシャーはありつつ、必死に企画を考え、クライアント企業に伝え、制作をするプロセスを経て、プレゼン力も向上してきたように思います。

3つ目がデザインスキルです。キャリアのあるアートディレクターやクリエイティブディレクターと一緒に仕事をする中で「この先輩と、このチームでやりたい」といった思いを上司に伝えていると、メンバーにアサインしてもらえる機会があります。

ビジュアルの楽しさやおもしろさはもちろん、納品データの精度の高さなど、プロとして細部までこだわる力を多くの先輩から学んできました。

今年からトレーナーとして新卒メンバーの育成も担当しています。入社5年目の若手ながら後輩に仕事を教えたり、悩みを聞いて一緒に考えたりする経験を踏まえ、自身の成長にもつなげていきたいです。

猿渡

デザインスキルでしょうか。まず、多くの案を提案することが求められるため「量」をこなすことが成長につながっていくことと、チェックをするアートディレクターから丁寧なフィードバックをもらえることも、次の改善につながり、ステップアップをしている実感があります。

作るものの種類、表現方法が多岐にわたることも貴重な経験になっています。ロゴやアイコンだけでなく、企業の上層部稟議用のムービーを作ったり、グラフィックを交えたわかりやすい資料を作成したりなど、違った領域で新たな表現を勉強できるのはいいですね。

自分の魅力を活かせるポートフォリオに注力する

今後の展望、やりたいことについてはいかがですか。

猿渡

今はデザイナーとして修行中ですが、今後はもっと上流工程に踏み込んでいきたいと思っています。サービスの企画立案や顧客体験の設計をする上でのデザイン力を深め、経験を積み、企画の流れを理解し提案できるデザイナーになりたいです。

また、「0」から「1」を作りあげ、その「1」が世の中に長く愛されるような実績を一つでも多く蓄積していければと考えています。

小池

広告および広告以外の分野でも、両軸となる企画とビジュアル双方からおもしろいものをクオリティ高く制作していきたいです。そのために、今後もプランナー、アートディレクターの仕事を並行して行っていきたいと考えています。

また「いい施策」とは、デジタルから屋外広告、マスのCMを含めた全部が一貫したコミュニケーション、ブランディングに沿ったデザインになっていることが重要です。デジタル以外の様々な領域も横断し「小池に任せれば安心だ」と思ってもらえるようになるのが直近の目指すところです。

最後にデザインやアートディレクションに関わる仕事を目指している就活中の学生さんに向けたアドバイスをお願いします。

猿渡

私は嘘をつけない性格で、嘘をつくと顔に出てしまうんです(笑)。就活では自分をごまかさずに見せたからこそ、今があります。その経験を踏まえて言えるのは、気に入られようと自分の意志と乖離したポートフォリオを作るより、やりたいことを見つめ直し、自分の魅力を活かす方向でポートフォリオをブラッシュアップすることが大事ということです。それはひいては入社後のギャップの解消にもつながるのではないかと思います。

小池

美大の後輩から「自分の作品やポートフォリオに自信がない」と相談を受けることがあります。けれど、採用側が何を見ているのかというと、作品のクオリティよりも、どういう意図でその作品やグラフィックを制作にするに至ったのか、制作過程を重視しているように思います。

作品の質に悩む前に、なぜこういうデザインにしたのかを突き詰め、言語化できる力を磨くことに頭を切り替えてみるのもいいのではないでしょうか。

また、一見、華やかな世界に見えるかもしれませんが、実際は提案をボツにされても諦めずに粘り強くがんばる地道さが求められる仕事です。粘り強さと熱い思いを持った方にぜひジョインしていただき、チームとして一緒に切磋琢磨できたらうれしいです。