グローバル社員
グローバル社員に聞いた
国籍を意識せず、ありのままで働ける環境のすばらしさ
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戦略アカウントプランニング部門
プランニング第3事業部 金 敬銀(キム ギョンウン) -
データ/テクノロジーストラテジー部門
デジタルストラテジー事業部 沈 天然(チン テンネン) -
エクスペリエンスデザイン本部
クリエイティブ部 Youssef Bouzarte(ユセフ ブーザート) -
ビジネスリード第1本部
グローバルビジネス部 Julia Mograbi(ジュリア モグラビ)
海外生活が長い方々にとって日本企業はまだまだ閉鎖的なイメージがあり、厳しい上下関係や細かいビジネスマナーなど、見えないルールが多くて不安に感じることも多いようです。
2021年7月、電通デジタルは、多くのグローバル人材が在籍する電通アイソバーと合併しました。今後、グローバルビジネスをさらに拡大するために、海外の多様な文化や価値観を持つ人材の採用を積極的に行っていく予定です。
ダイバーシティ&インクルージョンを推進する電通デジタルでは、出身や国籍にかかわらず、全社員が等しく同一の制度や仕組みで処遇されており、所属先のチームの一員として働いています。
実際に電通デジタルで働くグローバル社員は、こうした職場環境をどのように捉えているのか、話を聞きました。
日本の会社って本当に「あの金融ドラマ」みたいな感じ?
なぜ、日本の企業で働きたいと思ったのですか?
大学で日本語を勉強し始めて、大学3年生のとき日本に留学し、1年間東京で過ごしました。以前から海外で働くことに憧れていたので、身につけた日本語を使って、日本で働いてみようと思いました。
日本の大学院でメディアデザインを学んだので、日本でクリエイティブの仕事に就きたいと思いました。外資系企業を選ばなかったのは、日本企業で日本の働き方をフル体験したかったからです。
日本の4年制大学を卒業しましたが、私が就職活動をしていた時期、韓国は就職氷河期で、韓国の有名大学を出ている人でもなかなか就職先が見つからない状況でした。それならばこのまま日本での就職も検討しようと思い、また日本の会社の方が今まで勉強してきたことをしっかり評価してもらえそうだと思ったのがまずひとつ。
もうひとつは、日本で働くことで、日本のビジネス文化を学んで使いこなせるようになれば、より日本に来た意味があるんじゃないか、と思ったからです。
もともと日本の文化が大好きなので、日本で就職してその理解をもっと深めたい、というのが動機ですが、実は、大好きな日本のバンドのライブを継続的に見たいというのが、一番の理由でした。あと、日本の大学院を卒業したとき、ドラマ『半沢直樹』が流行っていて、「日本の会社って本当にそういう感じなのか、自分の目で確かめてみたい」という好奇心もありました(笑)。
沈天然(チン テンネン)
2019年、電通デジタルへ中途入社。各種データ(顧客情報、購買、行動等)を用いた分析および機械学習の実装を通じて、クライアントのビジネス、マーケティング課題の解決・改善を行っている。
統合的かつ高度なソリューションを提供、ナショナルクライアントの多さが魅力
日本企業の中でも電通デジタル/電通アイソバーに入社を決めた理由は何ですか?
社風ですね。アメリカで大学を出た後に、不動産業界で少し働きましたが、服装や勤務時間、就業態度など、いろいろと厳しいルールの多い業界でした。だから、次の会社は、自由な服装で働けて、先輩や上司に気軽に相談できる雰囲気の会社を希望していたのですが、電通アイソバーでの面接のときに、そういう会社だと感じました。
電通デジタルに入社する前は、インターネット広告代理店で働いていました。その会社はダイレクトマーケティングに強かったのですが、それ以外のブランディングや先進的な広告手法を学びたかったし、もっと大きな案件を担当したいという希望を持っていました。それらの観点から、統合的かつ高度なソリューションを提供していて、ナショナルクライアントを多く抱えている電通デジタルは、とても魅力的な会社に見えました。
私は通信会社で6年間、データ関連の業務に携わっていました。もっと徹底的にデータ分析の仕事をしたい、バリバリ働きたいという希望があったので、電通デジタルに決めました。
決め手は、やはり社風ですね。面接を受けたときにお話ししたのが今の本部長で、すごくいい方だったので、最初から社風の印象がとてもよかったです。グローバルでも数多くの実績があり、外資っぽい雰囲気もあって、すごく優秀な人が多い。とにかく働く人の雰囲気がいいと感じました。
Julia Mograbi(ジュリア モグラビ)
2019年、電通アイソバーへ中途入社。アカウントエグゼクティブとしてクライアントと対面し、課題の特定から企画の方向性を導き、社内外の各チームと連携しながらプロジェクトを推進している。
グローバル案件で仕事の本質を実感
入社して今までで一番印象に残っている仕事は?
入社して最初に担当した大手メーカーの案件です。若年層のファンを増やしたいという相談を受けて、製品に興味を持つユーザーをターゲットとしたInstagramアカウントの開設と運用を提案しました。1年間、競合企業アカウントを分析しながら、その内容を報告しつつ、施策の目的や方法、意義をお伝えすることで理解していただき、ようやく獲得できた案件でしたので、大きなやりがいがありました。
ある大手情報サイトの案件です。Webアクセスログやフォーム登録情報などをお預かりして分析し、Webサイトに来訪したお客様のセグメントを理解してマーケティング施策を立案するという役割で参加したのですが、プロジェクトが始まってすぐに、クライアントのセキュリティポリシー上、データを外部ベンダーに提供することができなくなり、頭を抱えたことがありました。
そこで、施策検討のために必要なデータ分析は、クライアントのデータサイエンティストに依頼し、その結果をもとに仮説を立て、Web接客ツールの導入、メルマガのクリエイティブ改善などを実施したところ、最終的に良い結果が得られました。自分自身でデータ分析を行う案件ではありませんでしたが、ふだん触れる機会がないツールを使ったり、これまでまったく接点のなかったクリエイティブ部署の人たちの意見を聞いたり、いい経験になりました。
入社1年目で担当した、ある外資系企業の案件が特に印象に残っています。私は日本オフィスと向き合うアカウントエグゼクティブとして、全体の連携やコミュニケーションを担当しました。日本オフィスだけでなく、アメリカ本社、本社が契約している広告代理店との連携が必要で、三者の意見をすり合わせるのはとても大変でしたが、「これこそがアカウントエグゼクティブの仕事なんだ」と強く実感できたのはいい経験でした。
クリエイティブ職なので、考えたアイデアや企画が、実際に世の中に出ているのを見るのが、やはり一番嬉しいですね。一番印象に残っているのは、入社1年目で携わったオンライン決済サービス会社の案件です。
オウンドメディアのコンテンツ企画と制作を担当して、実際にユーザーにも取材をしました。ユーザーのリアルな仕事現場を訪問して、インタビューと撮影を行ったロケがとても楽しかったですね。今は自宅でリモートワークが当たり前になっているから、なおさらそう感じます。
Youssef Bouzarte(ユセフ ブーザート)
2019年、電通アイソバーへ新卒入社。アシスタントコミュニケーションデザイナーとして、グローバルECサイトのローカリゼーションや、日本企業のアプリ開発のUX設計に携わっている。
若手にもどんどん仕事を任せる意識が強い
電通デジタル/電通アイソバーの一番の魅力は何ですか。
まず新卒入社社員や中途入社社員に対するサポートが非常に良いと思います。フォローアップ研修やオンボーディング研修が充実していることもあって、同期のつながりがとても強い。
もうひとつは、案件でのOJTが充実しているところです。業務に関しては先輩からのフォローが手厚く、本当にすごく働きやすいです。理想的な職場だと思います。
いい人が多いということに尽きます。性格が良くて優秀な人が多い。仕事が本当に好きで、プライドを持ってやっている人がたくさんいるので、一緒に働いていると仕事のモチベーションが高まります。
ユニークな人がいっぱいいて、いつも自分では気づかない視点があることを教わっています。あとは、いろいろな面で柔軟なことですね。やりたい仕事があって、提案したら、「やればいいじゃん」と反応してくれる。そうした自由な雰囲気が魅力です。
若手にもどんどん仕事を任せるという意識が強いところでしょうか。若手でも大型案件での活躍機会があります。万が一、ミスや失敗があった場合は、プロセスやチェック体制に不備がないか確認し、改善する。そうした考え方ややり方が会社全体に浸透していて、若手でものびのび働ける会社だと思います。
金敬銀(キム ギョンウン)
2019年、電通デジタルへ中途入社。ナショナルクライアントの広告プランニングと運用・レポーティングを担当している。
「外国人だから」「外国人なのに」と言われない
電通デジタル/電通アイソバーは、グローバル人材が働きやすい環境が整備されていますか。
就労ビザの更新サポートなどはしてもらっていますが、それ以外は、同じ社員として特別扱いはありません。外国人である自分ということをまったく意識せず、ありのままで働けるところが、一番のポイントだと思います。現在私はグローバルビジネス部に所属していますが、外国人だからということで配属されたわけではありません。それは私にとってすごく嬉しいですし、「外国人だから」「外国人なのに」と言われない、そうした雰囲気こそが働きやすさにつながっていると思っています。
今所属している部署の中で、外国人は私1人なのですが、それを意識せずに働けています。もちろん、グローバルの案件が来たら、優先的に仕事を任せられることもありますが、それは外国人だからではなく、海外での経験があって、語学ができるからという部分で評価されているだけであって、そうしたフラットな雰囲気が、働きやすいなと思います。
おふたりと同じで、電通デジタルでも、外国人だから特別扱いされたということはこれまで全然なかったですね。以前は日本語に自信がなくて、人前で話すのが少し苦手だったのですが、そんなことは全然問題にされず、どんどん発言を求められるので、今はすっかり苦にならなくなりました。そうやって大らかに育ててくれるところが、電通デジタルの良さかもしれません。もちろん、バイリンガル、トリリンガルを生かして働きたい人には、語学力が活かせる部門もあるので、自分の希望や特性に合わせて働けるのも強みです。
私はグローバル案件にはむしろアサインされたことがありません。外国人であることを理由に仕事が考慮されるということはなく、他のメンバーと対等に個人として見てくれています。ただ、雑談するときなどは、日常的な言い回しやニュアンス、文化的背景などを教えてくれたり、いろいろフォローしてもらっています。そういう心遣いはすごく助かるし、楽しく働ける環境を作ってくれていると思っています。
グローバル案件に力を入れていく会社に貢献したい
仕事での今後の目標は何ですか。
7月に、電通アイソバーは電通デジタルと合併しましたが、川上さん(代表取締役社長執行役員)は、今後はもっとグローバル案件に力を入れていきたいということを話されていますので、そこに貢献していきたいです。個人的には、グローバル案件で良いクリエイティブを作って、カンヌライオンズみたいな大きな賞を取りたいですね。他では、最近始めたばかりのUX業務を増やして、専門性を高めていきたいと思います。
電通デジタルと合併した後も、気持ち的には電通アイソバーらしさを持ちつつ、でも、電通アイソバーではできなかった大きなプロジェクトにも挑戦していきたいです。
短期的な目標はプロジェクトマネージャーになること、長期的にはデジタルマーケティングのスペシャリストになることです。新しい広告商品情報をキャッチアップしつつ、あらゆる情報に通じたスペシャリストとして、クライアントの課題に対し的確な提案ができるようになりたいと思っています。
自分の専門であるデータ分析のスペシャリストになりたいです。あとは、日本国内の案件しか担当したことがないので、グローバルの案件も携わってみたいですね。
日本語がまだそんなにできなくても大丈夫
これから電通デジタルで働きたいと考えているグローバル学生の方々へメッセージをお願いします。
本当に外国人でもまったくアウェイ感がなくて、気持ちよく働ける環境です。ぜひがんばって選考を突破して、この働きやすさを体感してください。
私は日本語を勉強中の状態で入社したので、入社当初は日本語で仕事するのはかなり大変でした。ただ、周りに助けてくれる人がいっぱいいるし、サポートの仕組みも整っているので、日本語がまだそんなにできなくても大丈夫です(笑)。
アドバイスが2つあります。1つめは、私が新卒のときに誰かに教えてほしかったことでもあるんですが、自分で壁を作らないということ。「自分は外国人だから」「発言できる立場じゃない」などと思い込んで口をつぐむ必要はありません。言いたいことは言い、やりたいことはどんどんやってかまいません。電通デジタルはそれを許容して受け入れてくれる会社です。
2つめは、自分が外国人であるということを、必要以上に意識しないこと。皆さんがこれまでに積み上げてきた経験や価値観こそが、自分の強みだと自覚してください。日本の同僚や先輩に合わせようとするだけじゃなくて、自分らしさを大事にすることが自分のためになるはずなので、そのことをぜひ、知っておいていただきたいです。
日本企業に対して多くの外国人が持っているイメージは、「お堅い」「怖い」「上下関係が厳しい」だと思うんですが、電通デジタルはこの3つがまったくない会社です(笑)。
皆さんそれぞれに、アイデンティティとなる国の文化をお持ちで、それによって育まれた独自の視点を持っていると思いますが、それをまるごと受け入れてくれて、そのままの自分で働くことができる会社です。ミスを怖がらずに、新しいことにどんどんチャレンジすることを周囲がしっかりサポートしてくれる会社なので、ぜひ応募してほしいと思います。