Vol.1
デジタルコミュニケーション変革への挑戦
テクノロジートランスフォーメーション(以下、TX)領域は、テクノロジーバリューを最大化し、顧客基点DXを実現する領域です。クライアントの事業成長・課題解決におけるファーストパートナーとなることをビジョンとして掲げており、ビジネスゴールを見据えた「提案力」、ビジネス要件をテクノロジーに落とし込む「翻訳力」、顧客の成功に寄り添う「支援力」を提供しています。
企業のDX実現を強力に支援するテクノロジートランスフォーメーション領域(以下、TX領域)には、専門知見を有するプロフェッショナル人材約200名が所属し、さまざまなナショナルクライアント企業のプロジェクトを遂行しています。
本記事では、金融業界最先端といえるマーケティングプラットフォーム構築プロジェクトを担当したチームメンバーに、プロジェクトの進め方やチームビルディング、電通デジタルでの働き方について、話を聞きました。
コロナ禍以前より、当該クライアント企業からご相談を受けていたプロジェクトです。
顧客へのアプローチを、それまで主流だった対面(リアル)から非対面(デジタル)へとシフトチェンジし、顧客の状況やニーズを基点とした金融の新しいビジネスモデルを確立していきたいというご要望でした。
その課題に対し、私たちからは大きく分けて2段階の解決策をご提案しました。一つが「データ統合」、もう一つが「デジタルアプローチ」です。
「データ統合」は、クライアント企業が保有する顧客情報と、Webサイト訪問者の識別情報を統合することで、顧客のニーズを顕在化・明確化し、アプローチ対象者をリスト化することを目的としています。そのために、GoogleアナリティクスとGoogle Cloud Platformを導入し、データ統合とデータ連携を実施しました。
次に、統合したデータを効果的に活用する「デジタルアプローチ」を実施するために、Salesforce Marketing Cloudを導入し、オンライン/オフラインのチャネルからアプローチ可能なシステム基盤を構築しました。
佐藤晃
2017年、電通デジタルに中途入社。システム開発領域の統合プロジェクトマネジメントや運用支援を行っている。
大きく分けて、Googleプロダクト担当グループとSalesforceプロダクト担当グループの2つがあります。どちらのグループも、複数の部署から最適なスキルと経験を持つ人材をアサインしています。
Googleプロダクト担当グループは、Google Cloud Platform担当のプロジェクトリーダーが1名、実際に実装を担当する若手メンバーが2、3名、その配下に協力会社から来ていただいたメンバーが数名。Googleアナリティクス担当者が1名。全部で10名ほどです。
Salesforceプロダクト担当は、プロジェクトリーダーである私と、実装やシナリオ作成を実施するメンバーが他に3名。いずれも20代前半~30代前半の若手です。
アサインするメンバーを選定するにあたり、いきなり現場経験のない若手社員を1人で担当させることはありません。必ず、経験と知識のある先輩社員と一緒に配置され、最低2人体制で担当するのが基本です。また、プロジェクトに参画する前には、事前に必要なツールの学習期間を十分にとり、知識をしっかり身につけた上で現場におもむくケースが一般的です。
資格取得は会社が手厚くサポートしています。会社指定の資格のほかにも、必要な資格を申請して承認を得れば、受講料や受験料は全額出してもらえます。他に、電通デジタルのプロジェクトの進め方に慣れていただくための研修やセミナーなど、複数の学習メニューが用意されています。
馬場貴之
2016年、電通デジタルに中途入社。Salesforce Marketing Cloud運用の伴走支援に従事。
サーバーサイドGTM(Google Tag Manager)のデプロイ作業を担当しました。セキュリティ要件の厳しい金融業界特有のシステム事情により、推奨実装ができなかったため、Googleの担当者と頻繁に連携をとりながら対処しています。
中野秀規
2021年、電通デジタルに中途入社。GA4、GTM導入と、WebログやCRMデータを使った分析を担当している。
KARTEのテクニカルサポートを担当しています。クライアント企業から「このようなデジタル施策を実施したい」「こういうダッシュボードを作りたい」などの要望をいただき、KARTEで実現可能な要件に落とし込んだり、HTMLやCSS、JavaScriptなどを使ったりして実装します。コンサルティングとエンジニアリングを同時並行して行っているようなイメージです。
嶋田達郎
2021年、電通デジタルに中途入社。金融系SEの経験を活かし、サイト構築やCMS導入、インフラ設計などテクニカル領域を幅広く担当。現在はITコンサルティングやMAツール導入の総合支援業務に従事。
「データ統合」を実現するためのデータパイプライン開発で、設計・実装・テストフェーズを担当しています。クライアント企業のデータ活用のありたき姿を踏まえた最適なデータパイプラインを構築できるよう、クライアント企業だけでなく、データ連携先の担当者ともアプローチ方法を検討するなど、綿密なコミュニケーションを通して開発を進めています。
長島正悟
2022年、電通デジタルに新卒入社。Google Cloud上でデータの集積・加工・出力を自動で実施する、データパイプラインの開発を行う。
Salesforce Marketing Cloudの運用支援、伴走支援を担当しています。週2回、クライアント企業のオフィスに出向き、使い方で困っていることや、実施したいことについて、質問を受けるのが主なタスクです。
クライアント企業が100%自走できるようにすることを最終目的とした伴走支援なので、メインで動くシナリオ作成、コンテンツ制作、コードを書くといったことも含めて、すべてクライアント企業に行っていただきます。私たちが手を動かすこともありますが、基本的には、質問を受けて知識やスキルをお伝えするという形でサポートしています。
私の仕事は、調整と伴走支援です。
調整ですが、プロジェクトチームの中には、私たちのようにシステム周りを担当するメンバーのほかに、デジタル広告チームもいます。彼らと私たちの間の調整に加え、クライアント企業との調整、ベンダー各社との調整も行います。
伴走支援に関しては、馬場さんが言っていたとおりで、私はクライアント企業の担当者にSQLやGoogleアナリティクスのデータ抽出方法などをお伝えしています。こういったご支援を通じて、今後の案件に繋がりそうな事案を見つけるのも、仕事の一つになっています。
金融業界のシステムには厳しいセキュリティ要件があるため、通常の手順で実装できないところが大変でした。例えば、実装に必要なGoogle Cloud Platformに触れることすらできないので、デバッグの際の原因特定が非常に困難でした。
これに関しては、Googleの担当者に問い合わせ、手元にクライアント企業と同じGoogle Cloud Platform環境を構築し、デバッグし続けることで対応しました。
電通デジタルがGoogleのパートナー企業であり、気軽に問い合わせできる環境があったからこその結果です。おかげで、デプロイに関しては詳しくなったと思いますし、スキルが上がった実感もあります。
私も、セキュリティ周りの要求が厳しい場面が多々あったのが大変でした。例えば、KARTEの権限設定周りや、操作のログをもっと詳細に欲しいというご要望を受けて、KARTEを販売している会社と直接やり取りをしました。後日、クライアント企業の担当者から、「あの時は本当に助かりました」と言われると、この仕事に関われて良かったなと思います。また、デザイン面への要望に対しても即座にエンジニアリングで対応し、KARTEの表現の幅を広げることができた点はやりがいを感じました。
入社したばかりの自分でも、開発全般に携わることができたことが、とても大きなやりがいとなりました。
設計、実装、テスト、リリースまで要件定義以外の全てに関わることができたのは、自分にとってチャレンジングで、非常に良い経験になったと思います。
入社後の面談で「データパイプライン開発に従事したい」と希望を伝えていたのですが、まさに今回希望通りのプロジェクトを担当させていただいたことは非常に嬉しかったです。
今回のプロジェクトに限ったことではありませんが、クライアント企業の担当者が、必ずしもデジタルツールに詳しい方とは限りません。デジタルツールに慣れていない方たちがストレスなく使えるシステムを構築し、活用支援をするところが難しさでもあり、大きなやりがいを感じる部分だと思います。
その結果、クライアント企業の担当者が自力でできるようになった時には、大きな達成感を感じますね。こうしたスキルトランスファーは積み重ねがものを言うところもあって、それもやりがいに繋がっています。
実は、プロジェクト初期にGoogleプロダクト担当グループのメンバーに欠員が出た時期があったんです。その対応で、Google Cloud PlatformやGoogleアナリティクスを担当することになりました。
もちろん、こうした状況に際して会社もバックアップしてくれました。この時は、協力会社を手配してくれたり、社内で知見のある方を早急にアサインしてくれたりするなど細やかなサポートで乗り越えることができました。そういった柔軟な対応は、電通デジタルならではだと思います。
今思い返せば大変でしたが、裏を返せば、自分の武器を増やす機会ともなりました。クライアント企業からは包括的な提案ができる人材という形で高く評価していただいており、直接ご指名をいただく機会も増えました。
私は基本的に在宅勤務ですが、一方できれいなオフィスもあり、気分によっては出社して仕事しても良いですし、対面ミーティングもすぐに行えます。働く場所が自由に選べる点が気に入っています。
リモートワーク環境が充実している以外で良い点を挙げると、Adobe、Google、Salesforce、Amazon、プレイドなどの各社に対してパートナー企業として重要な立ち位置にあるという印象があります。資格取得のサポートはかなり手厚いですし、無料で試験を受けられる機会が多いところが嬉しいです。また、仕事用PCの種類を選べます。入社前にMacを希望したら支給してくれて、とてもありがたかったです。
まず一つは、プロジェクト規模の大きいクライアント企業を任せてもらえることで、成長の機会がすごく与えられる環境だと思います。
もう一つは社内の雰囲気が良いことです。様々なバックグラウンドを持つ人が集まっていて、みんな自分なりの得意分野や独自の経験を持っているため、お互いの強みをそれぞれが補ってやっていこう、という雰囲気があります。私も日々刺激を受けていて、自分自身を高めながら働きたいという気分になります。物腰の柔らかな方が多く、社内の人とのコミュニケーションハードルがすごく低いのも良いところです。
周りの先輩方を見ていると、プライベートの時間を柔軟に確保している方が多いのですが、それを可能にする社内制度が整っているのは、良いと思います。
また、若い人を育てようという意識を強く感じるところです。実際、誰に質問しても丁寧に教えてくれることが多いのですが、「自分でやれ」とか、「見て覚えろ」ではなくて、その時疑問に感じたことを尋ねると丁寧に教えてくれる環境は、個人的にはすごくありがたいです。今後もずっと電通デジタルで働いていきたいと思っています。
電通デジタルは、Salesforce、Adobe、Google、Amazon、KARTEなど、あらゆるツールやプラットフォームを提案できるところがすごく良いと思います。前職はSalesforceとの結びつきが強く、Salesforceを積極的に提案していく雰囲気がありました。しかし、電通デジタルにはそうした偏りやプレッシャーがありません。PardotもMarketoも覚えることができるし、社内に知見者がいなければ、外部の勉強会への参加を勧められるオープンな雰囲気も気に入っています。
様々なツールを扱えるということは自分自身の武器にもなるし、クライアント企業に対して適切な選択肢を提案できます。
電通デジタルは、自分の希望を伝えれば、きちんとそれに向き合ってくれる会社です。どんどん成長したいと思っている人には本当におすすめです。ぜひ一緒に働きましょう。
IT業界は、様々な技術の知識をアップデートし続ける積極的な姿勢が求められます。私は、クライアント企業の事業全体を広い視野で俯瞰し、最適解を導き出せるコンサルタント兼エンジニアになりたいと思って働いていますが、そういった分野で専門性を磨きたい人には最適な環境だと思います。
プロジェクト規模の大きいクライアント企業が多いので、すでに持っている技術的なスキルを突き詰めていくことと並行して、コミュニケーションスキルを身につけ、キャリアアップしていきたいと思っている方には、すごく向いていると思います。
技術面は当然必要なスキルですが、調整、マネジメント、予算やメンバーの管理などを任せられる機会も多いです。ですので、多様な業種のナショナルクライアント企業に関わっていきたい、クライアント企業の事業やプロジェクトに関わっていきたいと希望する人にとっては、ぴったりの会社だと思います。
私自身、入社前はハードワークの会社なのではないかと身構えていましたが、実際のところ、リモートワーク下でも働きすぎないよう、22時から5時までの深夜勤務は原則禁止となっていて、労働時間の管理が徹底されています。
会社設立からまだ7年という若い会社で、中途入社の社員が多いですし、誰でも入ってきやすい環境だと感じます。
私たちのようなコンサルタント寄りの人間だけでなく、セールスエンジニア、デザイナー、クリエイティブディレクター、データサイエンティスト、AIクリエイティブ・エンジニア/プランナーなど、様々な専門性や知見をもった人がいます。ぜひ気軽に応募してみてください。